一般的に、高齢者の多くは経験を積み、様々な事に熟達しているとされる。加齢に伴う運動機能の衰えや、老衰に伴う記憶力の減退等といった理由により、第一線を退いたとはいえ、その豊富な経験と、その経験によって導き出される勘は、学習によって得られる知識や、練習によって習得する技能を超えた効率を発揮する。これらは若者にとっては学ぶべき所は多く、また後代に伝えるべき物とされる。
高齢者は古くより、社会的にも様々な経験や知識によって一定の地位を獲得しているが、特に古代から近代初期に掛けては、医療技術が発展していなかった事もあり、高齢になるほど希少な存在となったため、長らくは「古老」や「長老」と呼ばれる、高齢者に対する特別な尊称が存在する。儒教に基づく敬老の考えも、高齢者が尊敬されることに一役買っている。
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前近代における社会では、高齢者は豊富な知識と経験で民間療法にも通じ、呪術医などと同列の存在となっていた。このため、高齢者に対する一定の畏敬の念が存在し、高齢者に関連する物品までもが何等かの霊的な効能を持つと考えられていた。実際には高齢者の持つ薬草などの知識や、経験から来る適切な看護措置に負う所が大きいが、これらは後に高齢者が人の生命(健康)をも左右するという考えに発展、さらには魔法使い等のイメージの原型となったとされる。